想言

想ったことを想ったままに。

頭の中の図書館

 小説、新聞、エッセイ、ニュース。

毎日何かしらの文書を読んでは、頭の片隅にしまわれてゆきます。

能動的にはその一つ一つは取り出せないかもしれません。

それでも何かキーワードが与えられれば、不意に古い古いものが出てきたりします。

その不意打ちは自分を愉しませてくれたりします。

ですからそれが増えるように日々、蔵書数を増やすようにしたいものです。

自分を愉しませるためにも。

 

 今日は吉本ばななさんの「TSUGUMI」を読みました。

物語終盤、死を覚悟した少女から親友への手紙が綴られるのですけれど、やはり死を目前にすると、人は誰かに向けてメッセージを残したくなるものなのですね。

 僕自身も以前「もう死ぬのかな」なんて思ってしまったときに、ペンが進むに任せて手紙をしたためた過去があります。読み返しもせず、一心不乱に受取手のことを考えて綴ってゆきました。

 それ以降、LINEで済んでしまうこの時代に文通を始めたくなり、数人の友人と文通を始めました。手紙を書く、はその相手への想いの確認でもあります。書いている間中ずっとその人のことを考えていますからね。

 そして直筆の文字など目にすることが少ない中で、手紙でそれを見ると、「ああ、この人は文字はこうだよな」「あれ、こんな文字書くんだ」なんて、その人の新たな発見があったりしてそれもまた面白いです。

 

 「TSUGUMI」の物語に浸った後、連続して自分の過去にそのまま旅をしてきました。「TSUGUMI」を頭にしまって、過去の自分を取り出せました。いつの日か「TSUGUMI」の話自体を取り出せる日が来るのが楽しみです。